【5分で納得】共有
特に見てほしい方
☑︎宅建士試験を受験したい方
☑︎不動産関係の仕事をしている方
☑︎不動産に興味がある方
はじめに
みなさんは、友達や家族と何かシェアしているものはありますか?僕は、友達や家族とではありませんが、カーシェアリングをしています。
今回は、不動産のシェアパピである『共有』を解説していきます。
共有と持分
共有
共有とは、1つの物を2人以上で共同して所有することをいいます。
持分
持分とは、各共有者の、共有物に対する所有権割合をいいます。
- 持分は各共有者の合意によって決まるが、合意がない場合や、持分が不明な場合は、均等であると推定されます。
- 各共有者は自己の持分を自由に処分することができます。(他の共有者の同意は不要)
持分の放棄、共有者の死亡
持分を放棄したとき、共有者の1人が死亡し、相続人等がいないときは、その者の持分は他の共有者に帰属します。
共有物の使用・管理等
共有物の使用
共有者は、共有物の全体を、持分に応じて使うことができます。
共有物の管理等
共有物の保存行為(共有物の修繕など)は、共有者が単独で行うことはできますが、管理行為や変更・保存は単独で行うことはできません。
保存行為
- 各共有者が単独で行うことができます。
保存行為の例
- 共有物の修繕
- 共有物の不法占拠者に「出て行け」という明け渡し請求や損害賠償請求をすること
管理行為
- 各共有者の価格に基づいて、その過半数の同意で行うことができます。
管理行為の例
- 共有物の賃貸借契約の解除
- 共有物の改良
変更・処分行為
- 共有者全員の同意がなければ行うことができません。
変更・処分行為の例
- 共有物の建て替え、増改築
- 共有物の売却
- 共有物全体に抵当権を設定すること
管理費等
共有物の管理費等は、各共有者が持分に応じて負担します。なお、ある共有者が管理費等を1年以上滞納した場合には、他の共有者は、相当の償金を支払って、この滞納共有者の持分を取得することができます。
共有物の分割
共有物の分割とは、共有物を分けることをいい、各共有者は、原則として、いつでも共有物の分割を請求することができます。
なお、共有者全員の意思によって、5年間を限度として共有物を分割しない特約を結ぶこともできます。
原則
各共有者はいつでも共有物の分割を請求することができます。
例外
共有者全員の意思によって、5年間を限度として共有物を分割しない特約を結ぶこともできます。
分割の方法
①分割の方法には次の3つがあります。
現物分割
現物を分割します。
代金分割
共有物を売って、代金を分割します。
価格賠償
共有物を誰か1人のものとして、その1人が他の者にお金で支払います。
②協議が調わないときは、分割を裁判所に請求することができます。
- 裁判所による分割は現物分割が原則たが、現物分割ができないとき等は、裁判所は競売によって、代金分割とすることもできます。
- 特段の事情があるときは価格賠償とすることもできます。
おわりに
不動産で共有するには沢山のルールがあります。くれぐれもトラブルにならないように、お気をつけてください。